天気のいい季節

外車売却のベストな季節

価格が変動する理由を知っておく

外車を売却する際、時期によって査定額が変わることは意外と知られていません。実際には、車の需要や市場の動き、業者側の在庫状況など、さまざまな要因が絡み合って価格が上下しています。

まず大きな要因となるのが「中古車市場の需要の波」です。たとえば、春先の3月は進学・就職・異動などによって車を買い替える人が増えるタイミング。これは中古車市場全体が最も活発になる時期であり、買取価格が高くなる傾向にあります。業者側も在庫確保に力を入れるため、相場が上がりやすいのです。

逆に、ボーナス後である12月や1月は一見すると需要が高そうに見えますが、実は車の売買はやや落ち着きます。冬場は路面状況の悪化や年末年始の慌ただしさもあり、査定額が落ち着くケースが多いのです。特に外車はスタッドレスタイヤや寒冷地対策が必要なモデルも多く、冬期に敬遠されがちな傾向も見られます。

また、決算期も査定額に影響します。大手買取店の多くは3月や9月に決算を迎えるため、この時期に販売実績を伸ばすために買取強化を行います。個人の売却タイミングと業者側のニーズが一致すれば、高額査定が出やすくなります。

高く売るならこの時期を狙いたい

一般的に、外車の売却に適しているのは「1月下旬~3月中旬」「6月中旬~9月上旬」の2つの時期です。この期間は、中古車市場の需要が高まり、買取業者の仕入れ意欲も上がっています。

3月は前述のとおり、新生活需要がピークとなるタイミングです。車の売買は登録手続きや名義変更に時間がかかるため、3月中旬に納車を間に合わせるには、1月下旬~2月中旬の売却がベスト。まさに先手必勝の動きが価格に反映されるタイミングといえます。

一方、9月もチャンスがあります。企業の中間決算にあたるこの時期は、営業目標の達成を狙って買取店が査定額を上げてくるケースが見られます。さらに、9月はボーナス後で購買意欲が高まるタイミングでもあるため、需要が高まりやすくなります。

外車に関して言えば、新型モデルの発表・リリース時期も要注意です。新型が出ると、旧モデルの価値が一時的に下がることがあります。売却を検討しているモデルが近々フルモデルチェンジを迎える場合、その前に売っておくと値崩れを防げる可能性があります。メーカー公式やニュースサイトなどで新型情報をチェックしておくとよいでしょう。

年間の傾向から売却計画を立てる

年間を通じて見てみると、外車の買取価格は「春と秋が高く、夏と冬は低め」という傾向があります。これは需要と供給のバランス、天候、予算タイミングなどが複雑に絡んでいる結果です。

たとえば夏はレジャーシーズンですが、あえて車を買い替える人は少数派です。また、外車はエアコン効き具合や冷却系トラブルなどが査定時に気にされやすく、暑さによるパフォーマンス低下が価格に影響する場合もあります。さらにお盆期間中は業者側の動きも鈍くなり、タイミングを外すと査定額が下がる恐れがあります。

冬は雪の影響で査定のタイミングが限られ、輸入車に不向きとされる季節です。特にFR(後輪駆動)モデルや低車高モデルは、積雪地域では不人気になりやすく、査定額にマイナスの影響が出ることも。売却先が首都圏や西日本中心の業者であればそこまで大きな問題にはなりませんが、地域による価格差が出る点も意識したいところです。

一方で、外車を専門的に扱う業者では、年間を通じてある程度安定した価格をつけてくれるところもあります。こうした業者は需要と車種のマッチングを重視しており、単なるシーズンの上下に左右されにくいという特徴があります。つまり、「一般市場の傾向」と「外車専門店の事情」は必ずしも一致しないということです。

売却のタイミングを見極めるには、自分の住んでいる地域、売りたい車の特性、市場動向の3点を整理しておくことが鍵になります。その上で、1~3月や9月といった“売り時”に向けて早めに査定準備を進めておくと、より納得のいく価格で手放すことができるでしょう。